遥かなるクルディスタン

数年前トルコを旅行した。
半分パッカ-気分で、イスタンブール、カッパドキア、エフェスを巡った。
日露戦争以来トルコは親日的な国と言われる。バスで出会ったおじさんは私が日本人だと分かると相好を崩して歓迎の言葉を発してくれたのもそのせいなのかもしれない。

いかなる国も問題を抱えている。日本人にフレンドリーなトルコもその例外ではない。クルド人にはアンフレンドリーだ。

『遥かなるクルディスタン 』(イエスィム・ウスタオウル監督)ではその肌の色の濃さ故にクルド人と間違われたトルコ人青年メフメットが、知り合ったクルド人の男ベルザンと友情を深め、彼が殺害された後、遺体を故郷に運ぶというストーリーだ。クルド人の住まいのドアに赤ペンキで書かれる「×」が恐ろしい。ベルザンの死んだ夜、部屋で狂ったように踊るメフメットの姿がまた印象的だ。

非常に恥ずかしい話だが、私ははなから、メフメットがクルド人だと思ってみていた。イズミール近くのティレ(クルド人地域ではない)出身だという話は出てくるが、それは彼の親か祖先がクルド人地域から移住したのだろうと推測していた。解説を読んで初めてメフメットがトルコ人だと知った次第。

ことほど左様に先入観とは恐ろしい。

トルコはいい国だと日本人旅行者は口をそろえるが、そうでもない。過去に征服し、併合した他民族を内に抱える国に共通する問題を抱えている。「テロリズム」への恐怖からくる過剰な弾圧だ。

Comment

Comment Form
公開設定

Trackback


→ この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。