複数年度予算は実現可能か?

  • Day:2009.09.11 19:47
  • Cat:時事
「どうして予算を使い切らなければならないのですか?」

数年前新入職員にこう聞かれた。当初予算の執行にやっとめどがたったときに、補正予算が追い討ちをかけたのである。私の返事は、情けない。

「日頃から実施したい事業のアイデアをたくさん作っておいて、こういう時に喜んで使うのだ」

答えになっていない。窮状を訴える人に聖書の言葉をひくようなものだ。実際には優良案件の球は底をついていた。

千葉県で30億円の不正経理が発覚した。その手口は「預け」など6とおりあるといい、いかに役人が頭がいいかを物語っている。

その背景にあるのは予算の単年度主義と予算額の大きさが評価されるという人事システムである。年度内に使い切らなければならない。国からの補助金はたくさん来るし、困った困った、余ったらカッコ悪いし、来年度予算が減らされるかもしれない、エエイ!業者に預けよう、となるのである。

民主党政権が「官」のあり方を変えようとしているのは興味深い。①効率的な予算執行を人事評価に反映させることや、②事業によっては複数年度予算を導入しようとしている。

②については、現在でも国債案件という方式で実施されている。数年間かかる建設プロジェクトなどは、将来年度の予算を確保している。もちろん国会で予算が通らなければ話は別だがそんなことは今までなかった。問題は今年節約したからってなんのメリットもないことだった。だから眼目は①だといって差し支えない。

予算を使わないことが評価されるとなると、仕事をしなければいいとなってしまう。だから、仕事はして、しかも安いコストで実施する人が評価される仕組みを導入するということだ。なんということはない。民間ではみんなやっている。

例えば制作会社が1000万円のテレビ番組を作るとする。テレビ局への予算見積もりは管理費も含めて1000万円だ。できた番組のクオリティが同じだとすれば、これを700万円で作ったプロデューサーは800万円かけたプロデューサーよりも評価され、たくさんボーナスをもらえる。当たり前の話だ。

役所も事業ごとの見積もりと決算をつき合わせる習慣をもつべきだ。


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