何を?

ある20代の女性が5年前O県から銚子に越してきたとき、この看板を見てとても不思議な印象を抱いたそうだ。

sign



この町ではたれ流しながら車に乗る人がいるのだろうか?どうして?トイレできちんと済ませればいいのに、それともトイレが普及していないのかしら?と思ったらしい。

ここが、魚市場から魚を積んだトラックの行き来する道路だと知っていれば、彼女のような誤解を抱くことはなかったかもしれない。また、この看板の意味するところが、トラックの運転手に伝わればいいと考えるのならば、魚を運ぶことのない他の多くの人が誤解したとしてもこの看板は役割を果たしたことになるとも考えられる。

短く、普段とは違う状況で使われる言葉にはインパクトがある。「積み荷から水をたれ流しながら走行するのは禁止です」というよりも、「たれ流し走行禁止!」というフレーズはストレートに脳に届く。彼女がこの看板に目をとめたのも、インパクトがあったからに他ならない。しかしメッセージは正しく届いてはいなかった。

分かる人に分かればいい、という考え方は表現者を誘惑する。多くの人に誤解なく伝わる正確な表現と、より少ない人にしか伝わらないがオリジナリティのある表現のどちらを選ぶかと問われれば、後者を選択するアーティストは多いだろう。最も良いのは多くの人に誤解なく伝わるユニークな表現なのだが。

Comment

Comment Form
公開設定

Trackback


→ この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。