政治資金規正法のザルさ加減

  • Day:2009.03.05 23:14
  • Cat:時事
「国策」かどうかわからないが、大方の人が西松建設から小沢代表へのダミー政治団体を通じた献金額の多さに?と思っていたから今回の動きは予想していたと思う。

それはともかく、昨日の小沢代表の記者会見でとても興味深い発言があったので読売新聞から引用する。

Q 資金管理団体「陸山会」が受けた献金は、資金管理団体では受けることが出来ない企業献金と認識していたか?

A 政治団体が寄付してくれるということで資金管理団体で受領した。西松建設の献金と認識していたら、政党支部で受領すれば、何の問題もなかった。

ZZZZZZ

それを言っちゃあお終えだってぐらい、政治資金規正法の欠陥を盾にとった反論である。企業から政治家個人(資金管理団体)への献金が禁止されたのは1999年。ただ、企業から政党本部・支部への献金は認められている。そして政党支部はいくつでも作ることができて、国会議員はもとより地方議会議員一人に一つずつ作るのも可能だから、政治家個人の資金管理団体とどこが違うのかよくわからない。

小沢代表が言うように、政治団体からの献金は資金管理団体で受けて、企業からの献金は政党支部で受けるということを、日常的に各議員さんたちはなさっているのだろうと思う。だから今回のことは額面通り政治団体だと思っていたら実は企業のダミー団体だったのかあ、なんとなくそうかもしれないと思っていたけどそもそもどうってことない規定だから問題なかろうということだ。

もともとザル法なのだから、その形式上のミスをあげつらってもなんだかなあという感じである。(と言って別に小沢代表やその他実際には西松建設から献金を受けていた他の議員を擁護するつもりは毛頭ないので、念のため)

問題なのは、ザル法そのものなのだ。資金管理団体と政党支部を使い分けることで犯罪の成否が左右されるというのはなんだか納得できないのではないだろうか?

そもそも刑事犯を処罰するのは、保護法益が侵害されるからである。ひらたくいうと「守る価値のあるものがダメージを受ける」ということか。例えば殺人行為は「人の命」という法益が侵されるので処罰されるのだという理屈である。政治家個人への企業献金が禁止されたのは、政治家と企業の癒着により、本来果たされるべき政治家の役割(国会議員の場合は国民全体の代表である)が損なわれかねないからである。しかし、政党支部へ受入可能なのだから、「損なわれかねない」という状況はこれまでも今も存在したままだ。

そう考えると、もともと守るべき法益がすでに侵害されてしまっていて、これによって新たに侵害される法益はほとんどないとも言えるのであるから、処罰しようがないのではないだろうか。

ザル法作られて、それに従って捜査しなければならない検察も気の毒だと思う。

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