「~についてのお尋ねがございました」

その昔同僚が「おもしろ国会中継」というテレビ番組を企画した。内容はうろ覚えだがスポーツ中継のように解説つきで国会でのやりとりを伝えようとしたものだったと思う。社内ではとても評判が良かったが実現はしなかったようだ。

今は国会の様子をインターネットで見ることができる。衆議院TV参議院インターネット審議中継がその日の生中継はもちろん過去の会議も検索してみることができる。運営会社が違うのか、名称も使用方法が異なるのは面倒だ。こいういう形式的なところで両院の独立性を主張する人がいることは想像に難くない。私見では衆議院のほうが使いやすい。参議院のライブラリは1国会分しか検索できない。今検索しようとするとなんとここ数日分しかないという愚かしさだ。衆議院は2007年8月11日以降のものが検索できる。衆議院の優越か?

年明け早々の衆議院の代表質問を見てみた。
今まで知らなかったのも恥ずかしいが、質問に対する答弁は、首相も、中川財務大臣も、与謝野大臣もみんな決まり文句で始まる。

「~についてのお尋ねがございました。」

質問をたくさん浴びせられる首相などはこの台詞を十数回も繰り返す。そしてその後にちょこっと答えを述べる。

見ていて大変気恥ずかしい思いがする。そこには言葉で相手と意思疎通しようとする意図もなければ説得しようという気概もない。単に官僚の作文を棒読みして儀式を終わらせたいという気持ちしか感じられない。答弁者はこんな決まり文句まで揃いも揃って同じように発言しなければならないと思っているのだろうか。
これをおもしろく中継するのは難しい。揶揄しても何も生まれない。深く分析するには話題の移り変わりが速すぎて、リアルタイムでの解説は無理だ。一段落してから解説するのだろうが、言葉が官僚の作文だからトートロジーだったり表面的なので裏事情や別の観点を解説してくれる人が必要だろう。例えば定額給付金で0.2%のGDP押し上げ効果があるという答弁に対して、本当にそうなのか、その資産の前提となる消費性向は?などというコメントができなければならない。

たった今衆議院予算委員会が始まった。すごい野次である。カメラは野次を飛ばす人を映さない。ここのカメラマンは忍耐を強いられる。ひょっとしたらロボットか。これは報道ではないのだと今更ながら思った。広報である。「おもしろ国会中継」の存在意義は薄れていない。

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